人間は寒さを感じたときに、鳥肌が立つことがあります。
また、ぞっとしたときや恐れを感じたときにも、肌にぶつぶつが出てくることがあります。
――では、なぜヒトは寒さや恐怖を感じると鳥肌が立つのでしょうか?
鳥肌は、己の身を外敵から守るために起こる反応
鳥肌が立つ理由は「外敵から己を守るため」です。
寒いときの鳥肌
寒さによる鳥肌は、温熱中枢と呼ばれる脳のはたらきによって引き起こされます。
恒温動物である人間の体温は、温度差に関係なく、季節を通して1年中ほぼほぼ一定です。
体温の調節は、脳の「温熱中枢」が行っているのですが、からだが寒さを感じたとき、それ以上の熱の放出を防ぐために、温熱中枢は、血管・皮膚を縮めることによって、寒さを受けるからだの表面積を少しでも狭くしようとします。
毛穴の根本には「立毛筋」と呼ばれる筋肉があります。※「立毛筋」下記画像参照
この「立毛筋」が寒さを感じたときに収縮し、毛穴を塞いで体温を維持しようとします。「立毛筋」は筋肉ではありますが、筋トレなどでは鍛えられず、自分の意志でも動かせません。
つまり、鳥肌が立つのは寒さから身を守るための自然現象。寒さを感じたとき、筋肉が縮み、皮膚がひきつった結果、皮膚の表面にぶつぶつ――いわゆる「鳥肌」の症状が現れるのです。
「立毛筋」
立毛筋は寒冷ストレス、恐怖、驚きなどの情緒性ストレスのほか、体温上昇時にも収縮して鳥肌を生じる
引用:立毛筋(Wikipedia)
寒さ以外で鳥肌が立つ(恐怖、恐れ、おぞましさ等)
ヒトは恐怖を感じたときやゾッとした感情を受けたときにも鳥肌が立ちます。
これは、脳が恐れや不快感を感じると、外敵から身を守ろうという反応がからだに現れて、体毛が逆立つ現象によるもの。
犬やネコなどの毛のある動物は、相手を威嚇するときに毛を逆立てることがありますが、あの現象も鳥肌の一種。毛を逆立て相手を威嚇し、戦闘態勢に入るための自然現象です。
鳥肌は、己の身に異常を感じたときに、外敵から身を守ろうとする条件反射的な反応なのです。
鳥肌が立つ、スピリチュアル的な理由とは?
怖くも寒くもないのに、なぜか鳥肌が立つときもあります。
この場合は、無意識下で「何か」のメッセージを受信している兆候であるとも言われます。
目の前にいるのが「合わない人」ではないか?
今いる場所が「行かないほうがいい場所」ではないか?
――など、再確認してみてください。
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