【きれいな海の写真】

海の水が塩辛く、海水がしょっぱい理由は、海水に大量の塩化ナトリウム(塩)が含まれるため

海水の塩分濃度は約3.4%と言われています。

ではなぜ、海の水に塩化ナトリウムが含まれるのでしょうか?

海の水がしょっぱい理由には、さまざまな説があります。順に見ていきましょう。




海水がしょっぱい理由①岩石に含まれる「ナトリウム成分」が溶けだしたため

時代を地球が誕生する46億年前まで戻します。

46億年前の地球はとても生き物が住める状態ではなく、高温の溶岩に囲まれ、海もない状態だったと言われています。

そんなアチアチの溶岩も、長い年月とともに温度が下がります。溶岩の冷えに伴い、空気・水蒸気も冷え、今度は雨が降ります。

雨は空気中のガス(塩素ガス・火山ガスなど)を大地へ落とします。ガスを含んだ雨は、強い酸性に傾くため、大地、岩、石に含まれるナトリウム成分をも洗い流します。

岩石から流れ出たナトリウムは海へ流れ、塩素と結合し、塩化ナトリウムを含む「しょっぱい海」が誕生しました。

解説ちゃん

岩石に含まれる塩分が、雨で溶けて川へ流れ込み、川から海へ流れ込んだため、海水がしょっぱくなります。

海水がしょっぱい理由その②マグマが固まり、岩しょう水を噴出するため

地球の内部には、マグマが存在します。

マグマは高熱を持っていますが、このマグマが、冷えて固まるときに、塩分をたくさん含んだ岩しょう水と呼ばれる水を残します。

岩しょう水は火山活動に伴い、地表や海へ噴出されます。

岩しょう水が海水と交じり合った結果、海の水がしょっぱくなったという説も有力です。

海水がしょっぱい理由その③雨が川になり、海に戻るため

地球ができてから46億年たった現代では、太陽の熱などで海の水は少しずつ蒸発しています。

しかし、蒸発した海水は雨になって大地に降り注ぎ、川を作ってまた海へとかえります。

よって、海水が蒸発しても、塩分の濃度は変わらず、海の水がしょっぱいまま保たれているのが現状です。

海水の濃度は、海域によって異なる

海の水は、世界各地で一定の濃度ではありません。

場所(海域)によって、塩分濃度が異なります。

平均的には、海水の塩分濃度は3.4%と言われています。

ですが、気温の高い暑い地域では、海の水が蒸発するため、塩分濃度が上昇します。

いっぽうで、川の水が海に流れ込む地形の場所では、海水の塩分が薄まり、塩分濃度が低くなります

死海の塩分濃度は30%

死海で本を読む人

たとえば「死海」の海水は、塩分濃度が30%で、とても苦いとされます。

これは、死海の地理的な要因が大きく関係します。

死海は、

  • 周囲に川がなく、淡水が流れ込まない
  • 高温の気候のため、水が蒸発しやすい

など、「濃い塩水」が貯まりやすい自然環境のため、ほかの海域と比べても、塩分濃度が格段に高くなっています。




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以上、海の水がしょっぱい理由でした。以外と知らない事実なので、話のネタにしてみてくださいね。

海水と同じ塩分濃度の作り方(貝の砂抜き)

謎かけパンダ

アサリの砂抜きに、家で海水を作りたい

貝の砂抜きをするために、自宅で海水と同じ濃度の塩水を作りたいときがあるかと思います。

海水の塩分濃度は、約3.4%です。

海水の塩分濃度は約3.4%

引用:海水の塩の濃さは?|学研

そこで役に立つのが500mlのペットボトル

500mlのペットボトルに普通の水を入れ、そこに15gの塩を入れて容器を振れば、おおよそ海水と同じくらいの塩分濃度の塩水が完成します。

ちなみに、塩を計量するときは、ペットボトルのフタを使うと便利。

ペットボトルのフタに塩を2杯入れた量が、ざっくり15gの塩になります。

わざわざ、はかりや計量スプーンを使わなくていいので、簡単ですよ。

【海の雑学】地図の海岸線は、満潮時の位置?干潮時?

地図の雑学

謎かけパンダ

地図上の海岸線って、満潮時のもの?干潮時のもの?

海には、潮の満ち引きがあります。

遠浅の海岸では、100メートル以上、波打ち際の場所が変わることもあり、たとえば、九州の有明海沿岸部では、満潮時に島であった場所が、干潮時には陸続きになることも!

有明海の干潮<有明海の干潮>

大きく地形が変わる潮の満ち引きがあるとなると、「地図に記されている海岸線は、満ち潮のときのもの? それとも引き潮のときのもの?」という疑問が沸いてきます。

というわけで、地図の海岸線に関する雑学について、レッツゴー!

地図上の海岸線は「満潮時」の正射影を表示

解説ちゃん

地図の海岸線は、満潮の位置!

日本の地形図を作っているのは、国土地理院です。

国土地理院では、地形図図式適用規定という決まりがあり、それは、

「水涯線(すいがいせん)は海においては満潮時における正射影を表示する」

とのこと。

なんだか、漢字が多くて難しい言い回しですが、つまり、

地図における海岸線は、満潮時のときのもので記しましょう!

という意味です。

ですので、先ほどの例でいう有明海の干潟は、地図上では海として表示されるのです。

ちなみに、潮の満ち引きの他に、波の打ち寄せ具合によっても海岸線は変化しますが、国土地理院は波が穏やかな日に何枚も航空写真を撮影し、海岸線の平均地点を算出しています。

というわけで!

地図の海岸線は、満ち潮のときのものが反映されていたのです。

以上、海に関する雑学でした。機会がありましたら、お友達やご家族に話してみてくださいね。




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