オープン価格とメーカー希望小売価格の違い

パソコンやエアコン、炊飯器や冷蔵庫などなど、家電製品を見ていると、値段が「オープン価格」と書かれているケースがあります。

謎かけパンダ

「オープン価格」って、いったい何?

疑問に思ったことはありませんか?

欲しい家電商品があって、値段を調べようとしたら「オープン価格」と書いてあり「オープン価格ね、なるほどハイハイ……で結局いくら!?」と、やきもきしてしまうことも。そこで今回は、

  • 「オープン価格」とは何か?
  • 「メーカー希望小売価格」との違いは?

というお話をしていきたいと思います。




オープン価格とは

まず、ざっくりとオープン価格を説明すると、オープン価格とは、販売店(小売店側)が値段をつけた価格のことです。

オープン価格

家電製品を買うときに、販売店の店員さんに値引きをしてもらった経験をお持ちのかたもいらっしゃるかと思いますが、家電の価格は、メーカーや流通業者、販売店、そして我々消費者によって変動することが多々あります。

いわゆる、価格競争――値下げ合戦です。

オープン価格の商品には、標準価格が付いていないので、オープン価格の相場を調べたい場合は、家電量販店を何件か回って販売価格を見てまわるか、
インターネットである程度の相場を調べる必要があります。

オープン価格とメーカー小売価格の違い

オープン価格ではなく、メーカー側が「これくらいの値段で売ってほしい」としている価格のことを、メーカー希望小売価格といいます。

メーカー希望小売価格からさらに値引きをした価格で商品が売買された場合、商品の相場は大きく崩れてしまうことになり、本当の価格が分からなくなって混乱してしまいます。

この混乱を防ぐために、昭和45年(1970年)に公正取引委員会が実態調査をして、お店で一定以上の値引きがされている場合は、メーカー希望小売価格を撤廃是正するよう通達がなされました。

これにより、販売店側では、「メーカー希望小売価格から○割引きッ!」といった、いわゆる価格の二重表示での価格表示をすることができなくなり、消費者の誤解を招く価格表示が禁じられました。

これが、オープン価格のはじまりです。

ちょっと分かりにくくなってきたので、カンタンにまとめると、

■オープン価格……標準価格が定まっていないので、販売店が販売価格を決める
■メーカー希望小売価格……メーカー側が設定した、おおよその販売希望価格

ということになります。

オープン価格と定価の違い

オープン価格と定価の違いは、商品に価格が設定されているか否かです。

定価とは、商品に対してメーカーや販売業者が設定した価格であり、消費者が購入する際の目安となる価格です。

一方、オープン価格とは、商品に対して価格が設定されていない状態を指します。競売やオークション、家電製品などでよく見られます。

オープン価格のメリットとデメリット

オープン価格のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

メリット:販売者や消費者が自由に価格設定できる

オープン価格の場合、消費者が自由に価格を設定できます。そのため、自分が納得する価格で商品を入手することができます。

オープン価格の場合、同じ商品を扱っている複数の業者が競い合い、価格が競争的になることがあります。価格競争の結果、より安い価格で商品を入手できる可能性が広がります。

デメリット:価格が不明確

オープン価格には以下のようなリスクもあるため、注意が必要です。

高額な商品の場合、オープン価格で取引されると、自分が納得する価格よりも高くなる場合があります。そのため、商品の相場をしっかりと調べた上で、価格を見極めないと、価格が不明確であるため、損をする可能性があります。

また、商品の品質が不明確であるため、不良品を買ってしまう恐れがあります。商品の状態は、購入時にしっかりと確認することが大切です。

オープン価格の調べ方

オープン価格は、商品に価格が設定されていない状態です。ですが、購入者にとっては「ざっくりとした価格でも、先に知りたい」というのが本音。

実際に販売されている価格は、店舗によって異なりますが、オープン価格の商品を調べる場合は以下の方法を試しましょう。

オンラインショップで検索する

オープン価格の商品は、オンラインショップでも販売されています。商品名を検索すると、複数のショップで価格が表示される場合があります。ただし、店舗によって価格が異なることがあるため、複数のショップで価格を確認することが大切です。

実店舗で問い合わせる

オープン価格の商品を扱っている実店舗に行き、店員に価格を問い合わせる方法もあります。店員さんが販売価格を調べて教えてくれる場合がありますが、店舗によっては価格が提示されない場合もあります。

メーカーに問い合わせる

オープン価格の商品を製造しているメーカーに問い合わせることもできます。メーカーによっては、消費者向けの問い合わせ窓口があり、そこで価格を教えてくれる場合があります。ただし、メーカーによっては価格が提示されない場合もあります。

以上のような方法で、オープン価格の商品の価格を調べることができます。オープン価格は時期や販売店により価格が変動する場合があるため、できるだけ最新の情報を確認するようにしましょう。






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