「外壁塗装工事をするけど、ご近所さんに挨拶しておいたほうがいいのかな?」
「挨拶するとしたら、手土産は必要?」
「そもそも、近隣挨拶の<近隣>って、どの範囲までの家のこと?」
「挨拶するときは、どう伝えればいい?」
……など、当記事では外壁塗装工事をする際の近隣挨拶について解説します。
外壁塗装前の近隣挨拶は必要?不要?
外壁塗装工事前のご近所さんへの挨拶は「しなくてもOK。とはいえ、一声かけておいたほうが無難」というのが当サイトの見解です。
外壁塗装の優良業者であれば、ご近所さんへの配慮も併せて行ってくれる場合がほとんど。工事前には職人さんが、ご近所さんへ工事期間や工事状況などを伝えるために挨拶回りをしてくれます。
挨拶時にお配りする粗品についても、塗装業者さんのほうで社名の入ったタオルや洗剤などを用意しているケースが多いです。
このように、塗装業者さんがご近所さんへ一声かけてくれるため、施主さんが忙しい時間の合間をぬって近隣挨拶に出向く必要性は少ないでしょう。
とはいえ、これからの近所づきあいのことも考えると、やはりご挨拶はしておいたほうが無難ではあります。塗装工事時は、足場の設置音や高圧洗浄による機械音、塗料の飛散や塗料のニオイなど、思わぬ要素が近隣に影響を与えます。
近隣挨拶は必須ではありませんが、もし何かあった際も、事前に一声あったかなかったかによって状況が変わってきます。
また、面識のない塗装工事業者の人に突然訪問されるよりも、施主主から「塗装工事をします、のちに業者が挨拶にきます、ご迷惑をおかけしますがご容赦ください」といった旨を伝えられていたほうがご近所さんも安心できるでしょう。
外壁塗装工事の近隣挨拶は必須ではない。とはいえ可能であれば一声かけておいたほうが無難。
外壁塗装による近隣住宅への影響
外壁塗装工事における、近隣住宅への影響は次の通りです。
- 塗料の臭いによる影響
- 音による影響
- (立地によっては)通行への影響
塗料の臭いによる影響
外壁塗装では塗料を使いますので、シンナーの臭いが発生します。
最近では臭いの少ない水性塗料もメジャーになりつつありますが、水性塗料も少なからず臭いは出ます。油性塗料の場合はより一層の臭気が出ますので、風向きや家の密集度によっては近隣住宅まで臭いが届く可能性があります。
音による影響
外壁塗装工事中は、予想以上に「騒音」が気になるものです。
足場組み上げの音
外壁塗装工事では、家の周りにぐるっと足場をくみ上げます。足場は金属でできているため、設置の際にカンカンカンと甲高い音が響きます。足場を組む際と、足場を外す際に大きな作業音が発生します。
高圧洗浄の機械音
外壁塗装の工程では、下処理として高圧洗浄を行います。高圧洗浄で塗装箇所の汚れやゴミ、コケ、カビなどを洗い落さないと綺麗に塗りあがらないためです。高圧洗浄の機械は大きな音が出ます。
塗装職人さんの声
外壁塗装の職人さんは、複数人で現場を担当する場合がほとんど。そして作業中は、遠くにいる作業員にも聞こえるように大きな声で指示を出し、職人同士が連携する場合があります。
(立地によっては)通行への影響
外壁塗装の職人さんは、トラックなどの大きな作業車で往来を行き来します。
施主の前面道路の状況によっては、大きな車で道をふさいでしまったり、近隣住居のエントランスや車庫に作業車がかぶって、出入りしにくくなるケースも想定されます。
その他、塗料の飛散や高圧洗浄の水飛びなども、あり得ない話ではありません。
外壁塗装の近隣挨拶:タイミング
外壁塗装をする旨をご近所さんに伝えるタイミングは「工事の1週間前」くらいがベターです。遅くとも足場がかかる3日前までに挨拶を済ませておくのが良いでしょう。
挨拶に訪問する時間は難しく考える必要はなく、朝10時すぎ~夕方16時・17時程度の一般的な時間でOK。
お仕事などで日中は不在にしているご家庭への挨拶なら、置手紙をするなども〇。昨今は対面を避けるご時世でもありますので、文章でのご挨拶でも不義理には思われません。
外壁塗装の近隣挨拶:対面での伝え方(口頭)
「ご近所さんに外壁塗装工事をする旨を伝えようと思う。でも、何をどう伝えたらいいか分からない」という事態に備え、挨拶の内容について解説します。
まずは、外壁塗装の近隣挨拶「口頭での伝え方」について。ご近所さんには、ざっと以下の内容をお話しましょう。
- 外壁塗装工事をする旨
- 工事の日程
- 詳細は改めて、塗装業者が伝えにくる旨
- 工事期間中、ご迷惑おかけしますがよろしくお願いします
外壁塗装の近隣挨拶:非対面での伝え方(文章や手紙)※例文あり
「ご近所さんのお宅を訪問したけど留守だった」あるいは「ご時世的に対面の挨拶は避けたい」という場合は、文章や置手紙での挨拶が良いでしょう。
参考までに、外壁塗装のあいさつ文例を載せておきますので参考にしてください。
〇〇様
いつもお世話になっております。××(簡単な住所)に住んでいる※※(自分の名前)です。
この度、自宅の外壁塗装工事を施工する運びとなりました。
工事期間:〇月〇日~〇月〇日 平日のみ(※曜日を記載)
作業時間:〇時~〇時を予定
塗装業者:△△塗装
塗装業者連絡先:0120-**-****
外壁塗装工事期間中は作業音や塗料のにおいなどで、ご迷惑をおかけする可能性がございます。
外壁塗装業者からの申し伝えでは、塗装中はしっかり養生を行い、近隣住居様へ配慮しつつ丁寧に施工してくれるとのことでしたが、念のため先だってご一報したく、お手紙させていただきました。
施工前には業者から詳細の説明・ご挨拶があるかと存じます。お手数おかけしますがご承知おきください。
ご迷惑おかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
※※(自分の名前)
外壁塗装の近隣挨拶:粗品や手土産は必要?
外壁塗装の近隣挨拶には、特段のきまりはありません。
ただ「手ぶらで挨拶に行くのも気がひける」という場合は、200円~500円程度の粗品を用意すると良いでしょう。あまりにも高価なものだと逆に気を使わせてしまうため、軽く受け取ってもらえる程度の金額のものをお渡しするのがおすすめです。
粗品や手土産は何がいい?熨斗(のし)は必要?
ご挨拶時に粗品、手土産をお渡しする場合は、洗剤や入浴剤などの日用品、日持ちするお菓子、タオルやハンカチなど、ちょっとしたものを用意しましょう。
不在時にご挨拶文と合わせてポスト投函することを考えると、かさばらず、ポスト口に入るものがおすすめではあります。
熨斗(のし)を付けるか否かについても「のしは、気になる場合は付けましょう」という回答になります。近隣挨拶関連の正式な熨斗(のし)は、上段が「ご挨拶」、下段に自分の名前を書き入れ、水引に赤白を使用するケースが多いです。
挨拶回りにおけるルールを考えだすとキリがありませんが、手土産はあくまでもお気持ちなので、ガチガチにマナー徹底する必要はありません。
ただ、中身が見えないものは不審に感じますので、可能であればパッと見て何が入っているかが一目でわかるお品だと安心感があります。
外壁塗装の近隣挨拶:何軒先の家まで訪問する?
外壁塗装だけに限りませんが「近隣挨拶の【近隣】って、どのくらいの範囲を指すの……」と判断に迷いますよね。
外壁塗装工事時の「近隣」範囲は、以下を想定しておくと良いでしょう。
●●〇〇〇●●
●〇施主家〇●
●●〇〇〇●●
※白い〇印の家に挨拶
- 両隣の家
- 向かい、ナナメ向かいの家
- 反対側の向い、ナナメ向かいの家
上記はあくまでも一般例ですので、お隣に家がなかったり、お隣の家までかなり距離が離れている場合などはこの限りではありません。
逆に住宅が密集している土地では、両隣のさらに隣の住宅へも一声かけておいたほうがトラブルが減る可能性もあります。挨拶回りをするお宅は「塗装工事中に、騒音やニオイなどで迷惑をかける恐れがある場所」を近隣の範囲とみなすと良いでしょう。
外壁塗装の近隣挨拶:まとめ
この記事では、外壁塗装工事前の近隣挨拶について解説しました。
外壁塗装のご挨拶に難しいマナーはなく「ご迷惑をおかけしますがご容赦ください」といった、こちらの気持ちを伝達するコミュニケーションが目的です。
- 外壁塗装の近隣挨拶は必須ではない!
→ただし、挨拶しておいたほうが有事の際に物事がスムーズに運ぶ場合もある。 - 挨拶する場合は、施工前1週間~3日前までに。
- 挨拶は口頭でも文面でもOK
- 粗品や手土産はあってもなくてもOK
→用意する場合は、数百円程度の日用品・消耗品をお渡し - 近隣の範囲……左右の家/表と裏の向かいの家/ナナメ向かいの家
せっかく外壁を塗り替えて自宅が美しくなっても、ご近所さんとトラブルが起こり住みにくくなってしまっては本末転倒。これから長く住む家ですので、近隣の方とも良好な関係でいられるよう、可能であれば一声(もしくは一筆)、ご挨拶しておきましょう。
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