「タンスといえば桐」というように、昔から桐のタンスは最高級品とされています。

昔は、女の子が生まれると、庭に桐を植えて、その子がお嫁にいくときに、その木で桐のタンスを作ってお嫁入り道具にする習慣もありました。

桐

では、なぜ、桐のタンスが高級品として扱われているのでしょうか?

桐のタンスは熱に強い!

時代をさかのぼり、安政年間(1854年~1860年)江戸で大火事が起こりました。

この火事により、持ち出されたダンスや長持が飛び火をかぶって大惨事になったわけですが、このとき、桐で作られたタンスだけは、中の衣類が無事だったのです。

もちろん、大火事の為、外側は真っ黒に焼け焦げてしまったのですが、それでも桐のタンスだけは、中身が残ったのです。

桐は、内部に細かい空洞がたくさんあり、熱伝導が悪く燃えにくい性質があります。また、水をかけると水分を吸って膨張し、引き出しの隙間をピタリと閉ざして、中の衣類を守ってくれます。

桐は、ほかの木材と比較すると「火が付く温度(着火点・発火点)」が高いため、炎に強い性質を持ちます。

こうした桐の性質から、「桐のタンスは火事に強い」ということが明らかになり、最高級品とされるようになったのです。

桐のタンスは防湿効果に優れる!

肉眼ではわかりませんが、桐の中には無数の小さな空間があります。

この、とてもミクロな空間のおかげで、湿度が高くなると桐そのものが膨張し、湿気をシャットアウトします。

反対に、湿度が低く乾燥した空気の中では、桐が縮むため、通気性がよくなります。

桐自体に宇組まれる、セサミンやパウロニンという成分は抗菌性を持つため、衣類や収納物に「虫」がつきにくくなる防虫効果にも期待が持てます。

その他、桐には防雨効果を持つタンニンも含まれるため、腐食にも強く、長持ちしやすい傾向があります。

桐のタンスは軽い、美しい!

桐は軽い木材のため、持ち運びがラクです。嫁入り時の引っ越しのみならず、日常での使用時も軽くて丈夫という点は何かと便利。

軽いため加工もしやすく、経年劣化で表面が傷んでいても、削るなどの加工によって、また新品のような見ためを取り戻します。木目も美しいので家具やインテリアとしても最適です。