お正月といえば、門松、しめなわ、おせち料理などなど、
独特の飾り物や食べ物が見られる時期ですが、鏡餅もかかせないもののひとつです。
そんな鏡餅の上にのせられた、オレンジ色の果実。
一見、ミカンのように見えますが、「ダイダイ」という名がついた果物なのです。
ダイダイはミカン科の果実ではあるものの、普通のミカンとは違う変わった特徴があることから、
縁起物として鏡餅の上に飾られるようになりました。
ダイダイは、家が代々続く姿をあらわす縁起物
ダイダイの実は、冬になると熟して黄色にかわります。
しかし、そのまま収穫せずに置いておくと、4月ごろにはまた色が変わり、緑色になります。
その後も実をそのままにしておくと、翌年の冬にまた黄色くなります。
ちなみにダイダイは、漢字で書くと「回青橙」という字が当てられます。
その名が示すように、緑→橙→緑→橙→……というサイクルを、実が木にある間、代々繰り返していきます。
そんな性質に重ねて、「代々、家が続きますように」の意をこめて、鏡餅の上の縁起物として使われるようになりました。
ダイダイの寿命は約3年。
3年もの間、なんども色を変えつつ枝についているのです。
【追伸】
余談ですが、ダイダイは酸味苦味が強いため、生で食べるのには向きません。
こどものころ、ミカンの甘さを期待して生食し、あまりのマズさにびっくりした管理人より。