火事場の馬鹿力

《火事のときに、自分にはあると思えない大きな力を出して重い物を持ち出したりすることから》切迫した状況に置かれると、普段には想像できないような力を無意識に出すことのたとえ。

重たそうなダンベル

「火事のときに、タンスをかつぎあげて外に逃げていた」
「小柄な女性が、自分より大きな男の人を持ち上げた」

などなど、緊急事態に陥った人が、通常ではありえないことをする、という逸話を聞くことがあります。

この「火事場の馬鹿力」は、いったいどのようにして発揮されているのでしょうか?

脳からのリミッターが解除されると、火事場力が働く!

人間は、筋肉の働きによってモノを持ち上げることができます。
筋肉は、筋繊維と呼ばれる細長い細胞が束になってできており、
この筋繊維に神経を解して刺激が与えられ、収縮することによって筋肉が動きます。

筋繊維は、一人のからだの中に約60億あるといわれていますが、
普段から、これらすべての筋繊維が使われているわけではありません。

平常で使っている筋繊維は、全体の50パーセント~60パーセント。
残りの筋繊維は、脳からの抑制命令に従い、適度に収縮しています。

ところが、生命の危機――地震や火事などの緊急事態に直面すると、
脳からの抑制作用が解除され、日ごろは使われていない筋繊維も収縮します。

そのおかげで、思いがけない力を発揮することができるのです。

火事場力の使いすぎは禁物!

常に、脳からのリミッターを外した火事場力、
日ごろから使えたら便利そうですよね。

しかし、火事場力の使いすぎはからだに負担がかかるのです。

火事場力が発揮されている間は、βエンドルフィンという脳の神経伝達物質が出ているおかげで、
からだに痛みを感じることなく動くことが可能になります。

βエンドルフィンは脳内麻薬とも呼ばれており、モルヒネの数倍もの鎮痛作用があるとされています。

よって、火事場の馬鹿力が切れたときに、反動でものすごい痛みがからだを襲ったり、
そうでなくとも、からだへの負担は計り知れないものになります。

以上、
火事場の馬鹿力についての雑学でした!

会話のネタにしてみてくださいね。